◆遠隔画像診断とは?
医用画像をその発生する場所(ふつうは病院)とは異なった場所で読影することを意味します。
読影するのは日本の医師免許を持つものに限られ、普通は読影業務に専門的に従事する医師があたります。
その医師は放射線科医が多いですが、脳外科医、神経内科医、整形外科医などが担当しているケースがあります。
◆なぜそんなものが存在するのか?
画像の読影(画像診断と言います)には経験が必要です。画像診断装置を備えた病院の数より経験を積んだ読影医が圧倒的に少ないことから、読影医が常勤でない病院がかなりあります。
また、近年コンピュータ技術の進歩により画像の量が飛躍的に伸びており、その進歩に読影医の数の増加が追いついておらず、常勤医のいる病院でさえ、常勤医の読影がなされていない画像が増えています。
そこで、読影医の多い施設や読影医グループ(会社含む)に画像を電送して読影を依頼するようになってきたのです。
◆どう行っているのか?
通常は送信側の病院に専用の装置を設置し、画像をデータセンターに飛ばします。読影医はデータセンターに回線を使って接続して読影します。報告書(レポート)は送信側に送られます。
以前は専用線を使っていましたが、最近は商用インターネット回線を使用することが多いです。
これ以外の方式(フィルムの送付、CD-R の送付、メールやウェブ、FTP などで直接読影医に送信など)もあります。
◆メリットは?
・迅速な読影が可能
・専門家のより正確な読影結果が得られる
・常勤、非常勤の読影医を雇う必要がない
・病診連携などで活用できる(周囲の個人病院などからの撮影依頼に懇切なレポート付きで対応できる)
・それ以外
◆現状は?
2010年春現在、遠隔画像診断を利用する医療施設(顧客)は約2000,サービスを提供する会社は約50ほどあります(矢野経済研究所調べ)。
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